1987年を振り返る アペタイト・フォー・ディストラクション/ガンズ・アンド・ローゼズ
関東近辺の外回り営業マンの聞くラジオ番組の中で間違いなくトップを走る“吉田照美のやる気MANMAN”が20年の歴史にピリオドを打ち、この3月を持って終了する。20年・・・自分はおそらくやるMAN暦13年ぐらいになるはずだがやはりその年数凄い・・・。考えると自分が高校1年生から放送していた事になる。1987年という時代を考えると洋邦問わずロックの世界でもかなり重要なアルバムが発売されている。全米史上最もセールスを上げたデビュー・アルバム、ガンズ・アンド・ローゼズの「アペタイト・フォー・デストラクション」もまさに重要なアルバムのひとつ。ガンズ・アンド・ローゼズの活躍によりロック界は様々な地殻変動を起こした。LAメタルにとどめを刺し、ギターもそれまで下降線をたどっていたレスポールがスラッシュ、イジーの活躍により復興。アメリカにおけるパンクの役割をになうオルタナティヴ・ムーブメントを牽引したニルヴァーナ登場までの下地を作ったといっても過言ではないだろう。決して聞きやすいアルバムではないがアメリカのバンドでありながらなぜかブリティッシュ・ロックを感じさせる影があったり、ギターの2人が基本的に好き勝手にやっているので、そこがスリリングな要素になっていたりする。ハイトーンからロー・ボイスまで使いこなすアクセル・ローズのエモーショナルなヴォーカル、おそらくアメリカ版ハノイ・ロックスを作りたかったメイン・ソングライター、リズム・ギターのイジー・ストラドリン、メタリックでありながらブルージィなスラッシュのリード・ギター、ダフ・マッケイガンによるイジーとスラッシュのギターを取り持つメロディックなベース、決してテクニカルではないが独特のグルーヴを持つスティーヴン・アドラーのドラム。今やアクセル・ローズしかいないバンドにこの「アペタイト・フォー・ディストラクション」のようなアルバムを作りだす事は出来ない。ガンズの単独来日が決定したらしいが恐らく海外公演同様、このデビュー・アルバムがメインとなるのだろう。20年経ても色褪せない楽曲、このアルバムには偶発的な奇跡が詰め込まれている。
1987年特集はワンダーリング・スピリット(http://ameblo.jp/hiderocks/)と勝手に連動企画にします。
時間があればそちらにも是非・・・。
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